喩へば月明りほどのほの暗い部屋に独りゐて、
両手で頭を抱へてぶるぶると震へ、
ぼんやりと開いた眼はまばたくことをせず、
ほとんど何も口にせず、
何も識らず、何も云はず、何も求めず、何も妨げず、
ただ独り震へながらそこにゐて、
ただ独り震へながらそこにゐて。
補足。友人の部屋にあった彼の卒業アルバムに、宮沢賢治の「雨にも負けず」があった。これを見て思いついた。「夜」とか「月光」のイメージは、鬼束ちひろが NHK の「トップランナー」に出演した際の発言によっている。冒頭の「喩へば」はもと「せいぜい」。
そろそろ年賀状の原案を考えないといけない。