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第参話は第四話とで前後編になる構成で、自分の殻に閉じこもりがちなシンジが、新しい環境に戸惑い、悩みつつも、他者とのコミュニケーションの第一歩を踏み出すまでを描く。リアルタッチの学校の描写はなかなか新鮮。鈴原トウジと相田ケンスケのコンビの描写も秀逸である。第3新東京市の戦闘システム、初号機の性能も多く明らかになる。
EVA のモニター内に、外界の映像を映して戦闘等の各種訓練を行う為の訓練場。EVA に取りつけられたコードは、映像や音声のデータを送るためのものである。ここで行われていたのは基本戦闘パターンを取得するためのインダクション・モード。第壱話、第弐話の戦闘で得られた第3使徒の映像データを元に作られた戦闘シミュレーションのプログラムが使われている。
赤木リツコによって EVA の性能が語られる。体内電池に切り替えると蓄電容量の関係でフルで一分、ゲインを利用しても、せいぜい五分しか稼動できない、と彼女は語っている。ゲインとは電力を有効に使うシステムの事と思われる。
初号機の一般的な装備の一つ。劣化ウランペレット(パレット)を、リニアレールで撃ち出す銃である。
よく見るとミサトの部屋以外は全て雨戸が閉まっている。これは他の部屋には誰も住んでいない為。後のシーンでゴミ捨て場に他のゴミが出ていないのも同様の理由である。
シンジが見ていたのだろう。画面の外から TV のワイドショーの音声が聞こえている。お天気お姉さんがダイビングスポットからレポートしているのだが、ここで『エヴァンゲリオン』の世界では、日本には春夏秋冬の季節が無く、一年中暑いという事実が語られている。本作では、この様に劇中で流れる TV 音声等を作り込んでいる場合が多い。
食堂のテーブルの上で、茶碗の隣に置かれているのはカップ味噌汁。これは、シンジがミサトのために用意した朝食の支度である。彼がまめに家事をやるようになるのは、もう少し後の事だ。
リツコの机の上に、小さい猫の小物が二つ置かれている。猫の小物を集めるのが彼女の趣味なのだ。また、吸い殻で一杯の灰皿もヘビースモーカーぶりをうかがわせる。リツコは例によってコーヒーを飲んでいる。
ショーペンハウエルの寓話に由来する心理学用語。人と人の心理的距離の取り方を巡る葛藤とアンビバレンスを表す。コミュニケーションとディスコミュニケーションは『エヴァンゲリオン』において重要なテーマの一つであり、ここでの台詞はそのテーマに関連して雄弁に語っている。それと同時に、ミサトのコミュニケーションに関する考え方を伺う事ができるという点でも興味深い。
シンジ達が通う中学。レイもここに通っている。外見に関しては取り立てて変わった事はないが、疎開で生徒が少なくなっているため、使われていない教室が多い。一クラスの生徒の数も少なく30人程度。
ミリタリーマニアのケンスケが持っているのは、第壱話に登場した国連軍の重戦闘機の模型。ネルフのものを除けば、世界最新鋭の兵器である。
老教師により、セカンドインパクトが語られる。ここでは宇宙から飛来した巨大隕石が南極大陸に激突した為に起きた大災害と説明されている。ちなみに、この数学教師は、この様に授業中に脱線してセカンドインパクトの思い出話を始めてしまう事がよくある。生徒達が退屈しているのは、何度も聞かされているため。
第3新東京市は、戦闘時には非戦闘ブロックを地下に格納する。格納された非戦闘ブロックはジオフロント内部から見ると天井からぶら下がった形になっており、その状態は、天井ビルと呼ばれる。
第3新東京市に数多く設置されている、避難所の一つ。床総面積2000m2。最大収容人員250名。第3新東京市第壱中学校近くに位置しており、生徒が学校にいる時間に緊急事態が生じた際は、生徒達と付近の住人がここに避難する。
ミサトの台詞から、この使徒がこの使徒が人類の前に現れた第4の使徒であるらしい事が分かる。実際に、本編に登場した使徒としては二体目。それでは、15年前に二体の使徒が現れたのだろうか。ここではそうした謎が示されるだけである。
通常はそれと分からない様に、偽装された迎撃システム。ネルフではなく、国連軍の管轄下にある。ここでは山腹のミサイル陣地と対空ロープウェイ群が登場。
「便所に行く」と下品に言うトウジ達を、委員長は軽蔑の眼差しで見る。絵コンテによれば、「下衆なオスどもが……」と思っているとの事。
トウジの台詞。ケンスケとトウジの関係がよく分かる。ケンスケの「トウジには、あいつの戦いを見守る義務があるんじゃないのか」という台詞は方便である。それはトウジにも分かっているが、そこまで言うのなら乗ってやるかと思っているのだ。トウジに協力させるには、こういう風に持っていくのが一番いいとケンスケは思っている。
内部電源に切り替えられたため、背中のコンセントが外され地面に落下。落ちたコンセントがバスを破壊してしまった。画面右手前が使徒によって切断されたアンビリカルケーブルの断面。コンセントの巨大さがよく分かる Cut でもある。
第参話も、戦闘シーンに特撮映画を思わせるダイナミックな画面作りが多く、楽しませてくれる。鳥居を初号機の手前に置いた、この構図も、その一つ。
ネルフ本部には、第3新東京市の全ての居住者の ID データが保存されており、瞬時に検索できるようになっている。この画面を見ると、トウジとケンスケの本籍、生年月日等が分かる。やはり、トウジの本籍は大阪であった。
使徒の鞭毛を握り、初号機の掌は焼け爛れ、爪の生えた、生身の手らしきものが露出する。果たして、エヴァンゲリオンとは一体……。
第3の使徒との戦闘でも分かる様に、使徒の弱点と思われるのが赤い光球である。シンジは無意識の内にこの光球をプログレッシブ・ナイフで貫いた為、使徒を倒す事ができたのだ。
ケンスケが作っているのは、エントリープラグの 3D モデル。エントリープラグに入った時の記憶を頼りに、この 3D モデルを作っているのだ。シンジが教室で EVA のパイロットである事が露見した時も、シンジの発言をパソコンに打ち込んでいた。
ケンスケのわざとらしい台詞。彼はトウジが、シンジの事を言い出すのを待っており、わざとトボケた事を言っているのだ。既に電話番号を調べて持っていた点に注目。彼は本作の登場人物には珍しい人付き合いの才能のある人物である。
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